ワクチンでニキビが治る様になるかもしれないという期待が持てる研究が、Journal of Investigative Dermatologyに掲載されました。
マウスのみではなく人間のニキビの炎症を減少させる事ができた様です。
ニキビは、治る人は治るが、そうでない人は中々治らない、一種の不治の病のような印象を持っている人もいると思います。
- 欧米のニキビ治療でも使われていて、よく効くと言われる薬(アキュテイン、トレチノイン)を使ったり
- 高いけどネットで有名で、すごいビフォー&アフターを掲載している化粧水を使ったり
- 某掲示板で「こうすれば治る!」と言われた方法を試しても治らなかったり
本当にニキビに悩んでいる人は、たくさん色々な治療をしてきていると思います。
この研究が実用段階になり、ワクチンでニキビが治るようになれば、強い薬の副作用を減らす効果も期待できるかもしれません。
ただ、あくまでワクチンの効果は炎症を減少させる事なので、ニキビの悪化は止まるかもしれませんが、根本的な治療にはなりません。
それでも悪化を食い止めることには価値はあります。ニキビへの対抗手段がなく、悪化し続ければ、やがて凸凹のクレーターになり、今よりもっと治療が困難になります。ニキビは治療が早ければ早いほど治りやすいと考えています。
そういう意味では今回のワクチンを使えば、ニキビの炎症、延いては凸凹クレーターやニキビ跡の悪化をくいとめ、その間に有効な治療でニキビを改善していく計画も立てられるようになると思います。
何年も放置されてきた重度のニキビを改善することは一見難しいように思うかもしれませんが、私のように根本的な原因を解消する治療であったりい、自分にマッチした治療を選択すれば、今までが嘘のように劇的にキレイな肌になり始めることも充分あり得ます。
何年もニキビ治療をしてきている方は、学習性無力感により、どんな方法でもきっと私には効果ない・・・と思ってしまっているかもしれません。私自身もそうでしたし、このブログのコメントやメールを通してお話を聞いている限り、そういう人は多いです。
私たち人間は、何度も何度も「失敗した!」と認識すると、そのうち「どうせ無理だ・・・」と思うようになります。何回もやっても無理だったんだから今回も無理に決まっている・・・と脳が学習してしまいます。
中にはそうじゃなくポジティブに進んでいける人もいて、そういう人は成功してしまいます。
私たちも、ニキビを治して肌をキレイにしたいなら、「脳が作り出した偽りの壁」を越えていく必要があります。
そのためには余計なストレスは邪魔になります。徹底的に自尊心を高めていき、「自分ならできる!」と思い込む必要があります。
ニキビに悩んでいる人は、人との関りを断ったり、自分の顔を醜いと感じる事もあり、自尊心が低下している事がありますが、それ等を過去と切り捨てて、今から未来に向けて働きかけていく事が大事だと思います。
私自身もニキビに悩み、友達や恋人との関係を断った時期もありますが、その時期は凄絶な心の病み方をしていました。家に帰っても紫外線に当たらない様にカーテンを閉めたり、平日も土日もなるべく人と会わない様にする事に全精力を使っていました。
ノリが悪い、そんなに忙しいの?と思われたりするのも辛いですが、なにより本当は遊びにいったり会ったりご飯を食べたりしたいのにそれができないという葛藤が辛かったです。
ある時期から、そんなネガティブな状態から脱して超ポジティブになりはじめましたが、それまでは辛い人生でした。
少し脱線しましたが、ニキビのワクチンが完成し、早期にニキビが改善できる可能性が高くなれば、私や多くのニキビ患者のように、青春時代をニキビへの悩みだけに費やしてしまう人が減るかもしれません。
ニキビ業界、特に日本には、中々新しいニキビ薬が登場しません。だからこそこのような新しい薬には期待せざるを得ません。
このワクチンが流通するようになった未来の人たちが、ニキビに悩まずに楽しい青春時代や人生を送れるようになる事を願います。
ただ、私はニキビがあるからといって不幸だとは考えていません。
確かに私自身ニキビに悩んで1、2年の頃は、
- 「どうして俺なんだ」
- 「なんでこんな事になった」
- 「もうお先まっくらだ」
- 「もう死ぬしかないのか?」
と、圧倒的にネガティブでした。
しかしポジティブになってからは、あろうことかニキビに感謝するようにまでなり、むしろニキビができてくれてありがとうとまで思うようになりました。これを当時の私に言っても到底信じてもらえないでしょう。
現実逃避をしているわけでもなければ、頭がとちくるったわけでもありません。
ただ、ニキビができてしまったという事実は変えようがないだけです。
じゃあ、ニキビになった私はただかわいそうで哀れなだけなのか?
それは自分が自分の人生やニキビをどう捉えるかです。
あなたはニキビに悩んだ事で失ったものばかりに目を向けているかもしれませんが、逆にニキビによって得られたものもある事に気付いていますか?
ワシントンのガン医療センターで、末期ガン患者を対象に行った研究があります。
- 「ガンが自分たちの何を変えるのか」
- 「そしてその変わった事に対して自分はどう考えるのか」
を20分で述べてもらった所、
- 49%の人が病気に対する考え方が変わった
- 38%の人が現状に対する気持ちが変わった
と述べています。
私は、ニキビが私の人生を変えたとは思います。
- 本をたくさん読むようになり、知識が豊富になった
- 外見が変わっても態度が変わらない本当の友人の存在に気付いた
- 人が生きるうえで、人間関係はとても重要なものだと気付いた
- 人にはそれぞれ悩みがあって、そんな背景を考える大切さに気付いた
- 自分の殻に閉じこもらずに、現状をぶちこわしていけば人生が変わると気付いた
- 人に受け入れてもらうのが本当に嬉しいことだと気付き、自分もそうしようと思えた
など、普通に生きていたらしていたかどうかわからない沢山の大事な経験ができました。
こんな大事な経験ができたからこそ今の自分があると思うと、ニキビに感謝せざるを得ません。また、物事をこのようにポジティブに捉えられる様になったのもニキビのおかげです。この思考のおかげで人生はとても豊かで楽しくリラックスしたものになりました。
だから、ニキビは必ずしも不幸なモノではないとだけ付け加えておきます。心のワクチンさえうてば、今まで憎んでいたニキビだって感謝の対象になりえます。
ニキビが「良いもの」か「悪いもの」かは、自分の捉え方次第で変わります。
例え、ニキビを改善するワクチンがまだできていなくても、あなたは幸せになることができます。
心のワクチンをうち、ポジティブに生きると決めることさえできれば、幸せになるのは時間の問題でしょう。