食生活改善をするのは何のためなのか?
知識のある人なら、「栄養バランスを整え、肌に栄養を送るため」という回答をすると思います。それなら、もっと理由を深堀りしたみましょう。それこそが本質とも言える最も重要な事だと思います。
私が考える食生活改善をすべき理由、それは腸内環境を整えるためです。食生活を改善し腸内環境を整えることが、ニキビを治す重要なパワーになると私は考えています。
なぜ、食生活改善は続かないのか?効果を実感できないのか?その理由は「食生活を改善する本質的な理由に気付けていないから」だと考えていまいす。
つまり、食生活改善がニキビにどんなメリットがあるのかを把握せず、漠然と「ニキビ治療といえば食生活改善」という気持ちで行っているため、モチベーションが維持できないんじゃないでしょうか。
人体における腸の重要性
ニキビ治療において食生活改善をすることの意義、それは腸内環境を整えることだと思います。
なぜなら、全ての食事は腸に送られ、腸がそれ等の栄養吸収などを司っているからです。
ニキビを改善するためにいくら栄養価の高い物を摂ったとしても、腸が機能していなければそれ等の栄養は肌には送られず、糞便・老廃物として体内に溜まるだけになってしまいます。
そうなれば、体内に溜まった糞便・老廃物は行き場を失くし、最終的に肌から排出され、その際に皮脂腺を刺激してニキビを悪化させる要因となります。
また、腸は体全体の70~80%の免疫力を司っている器官でもあり、腸が働かないと体全体の免疫力が最大80%失われると言われています。
それほど免疫力が低下すれば、ニキビだけならず他の病気をも引き起こし、その他の病気のせいで間接的にニキビも悪化させていくという負の連鎖を引き起こしかねません。
他にも、腸ー脳ー皮膚相関(gut-brain-skin axis)という、腸と脳と皮膚は互いに関わり合っているという事を証明した研究もあり、それだけで腸が肌をキレイにするために重要だという事がわかります。
この研究では、肌を治すのならスキンケアをするだけでなく、脳や腸といった観点からもアプローチしていくべきだという事を私達に教えてくれています。
腸には、先述した免疫力を司る器官という側面だけでなく、炎症抑制、メンタルケアという側面でも大活躍しており、人間が健康的な生活を送る上で一番重要な器官だと言っても過言ではないはずです。それほどのポテンシャルが腸にはあるんです。
腸内環境を整えることが「本当のニキビ治療」に繋がる
そんなポテンシャルがある腸だからこそ、腸内環境を整え、腸を健康的にすることはニキビを改善することに必ず繋がってくると考えています。
ニキビに悩む人は、肌に塗る化粧水や薬などの表面的な治療にばかり注視しがちで、腸内環境を改善するという内面からのケアを疎かにしがちだと思います。
本来、ニキビは体からのSOSだから、そのSOSサインを消すことではなく、SOSを出さなければいけなくなった原因を解消することが、本当の意味でのニキビ治療になると考えています。
それに気づかずにSOSサインを消すだけの表面的なケアをしている人は、結果的にニキビが治らず重症化していってしまいます。
重症ニキビに悩む人は、「今更食生活改善なんかで治らないよ、今までやっても効果なかったし。すごい薬が出るのを待つしかない。」と思っているかもしれませんが、むしろ重症ニキビの人ほど、そういった基本的な治療に立ち返り、本当の意味での食生活改善をすべきだと思います。
今まで放ったらかしにして劣悪になっている腸内環境がキレイになれば、確実にニキビ肌に何らかの良い影響が出てくるはずです。
勿論、全てのニキビの原因が腸内環境によるものとは限りませんが、一体どれだけの人が本気で腸内環境の改善に取り組めたでしょうか?
自分の知っている知識の範囲内でしかやっていなければ、そもそも薄い効果しか望めないのも無理はないかもしれません。
腸内環境を整えるための食生活改善をすべき
では、今までの食生活改善は何がいけなかったのか?
それは最初にも言った通り、食生活を改善する本質的な理由にフォーカスしていなかったことが原因だと考えられます。
つまり、食生活を整えるべき本質的な理由である腸内環境の改善にフォーカスしていなかったという事です。
「ただ栄養を摂ればいい」「今までのようにお菓子やジャンクフードを避けるようにすればいい」という考えは、食生活改善においては正しいかもしれませんが、腸内環境の改善にフォーカスしているかと言われればそうでもありません。
勿論、それ等を実行することで腸内環境に悪い影響をもたらす機会が減るので、遠目から見ればフォーカスできているかもしれません。
しかし直接的に腸内環境改善にフォーカスして食生活改善をするのであれば、摂る食事や栄養も、より腸を労わるべき物に変わり、摂るべき食品が明確になってくると思います。
発酵食品を摂るべき理由を知る
例えば、腸内環境を改善するのに有効だと言われている物は、ヨーグルトや納豆、キムチや味噌などの発酵食品が挙げられます。
発酵食品を摂ることで、腸に良い細菌を外部から摂ることができ、腸内環境を整える手伝いをしてくれる。
また、そうして摂取した腸内細菌をさらに増やせれば腸内環境はより健康的になる。そのためには、腸内細菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖を摂るように心がけることも、重要な食生活改善と言える。
本当にダメなのは食品添加物
他にも食品添加物や抗生物質は、腸内細菌を死滅させるデメリットがあり、そういった意味では、健康に悪そうなスナックやアイスなどだけではなく、一見健康的に見えるコンビニのヘルシーフードやスーパーの手作りのお惣菜なども摂るべきではない食品となる。
また、食品ではないが抗生物質は特に腸内細菌を悪化させる。本来抗生物質は緊急時に使うべきもので、ニキビ治療に長期間常用するような薬ではない。むしろその抗生物質のせいで腸内環境が悪化し、ニキビが治らない可能性すらある。
食生活改善の目的を意識していないと無意味になる
このように、「ただ栄養を摂ればいい」「お菓子を食べなければいい」という風に食生活改善を捉えていただけだと、見落としてしまいそうなニキビを悪化させる要素はたくさんある。
食生活を改善すべき本質的な理由を知っているのと知らないのとでは、実施する食生活改善はまるで変わります。
そうして自分自身が「腸内環境を整えるために食生活をよくするんだ」と認識していれば、ただ漠然と栄養がありそうな物を摂るだけでなく、腸内環境を意識して摂るべき物・摂らない物を明確に判断できるようになる。更に、行動に目的があるからモチベーションも維持でき、治療を続けていきやすい。
自分が摂った食べ物は全て腸に行き、そこからすべてが始まる。だからこそ、腸の健康を維持することはスタートダッシュを良くする様なもので、その為には摂る食品や摂り方なども気を付けるべきだと思います。
食べ物を変えることだけが食生活改善ではない
食生活改善といえば、食べるものだけを意識しがちだが、私の経験の限りでは食生活改善とは「食」に関する全てのことを改善することです。つまり、
- 食べる物
- 食べ方(咀嚼)
- 食べるタイミング
- 食べる時間の長さ
- 食べる量
- 食べ物の調理法
- 食べる順番
- 食べる周期
などの要素を限りなく最適なものにしていくこととなります。
これ等全てを完璧にすることは容易ではないし、そこまでする必要はないかもしれない。ただ、それ等の情報を知っていて敢行するのと、知らずに行うのとでは意味が違う。
こんな事をいちいち気にしていたら楽しく食事ができなくなり窮屈だと思うかもしれないが、全ての日でこれ等の条件を合わせる必要はない。たまには何も気にせずに純粋に食事を楽しむことも重要だと思います。
一週間のうち5日は健康的に食生活改善をして、2日はなるべくそれ等を意識しつつも楽しく食事できるような内容にする・・・など、情報さえ知っていれば食事を楽しみつつ健康志向にすることも可能です。
ただ、毎日意識的にこれをやっていれば、それは習慣になり、そのうち無意識的にできるようになります。
まとめ
食事は体をつくる重要な要素だけに、楽しみつつも食事本来の意味を考え、ニキビを治すため、腸内環境を整えるため、健康になるために、色々なことを意識して食生活改善をするべきでしょう。
私もまだまだ知らない事だらけだと思うし、見当違いな意見もあるかもしれない。
しかし大事なのは、常に心身を健康に保とうと意識しておくことだと思います。その意識さえあれば、それに必要な情報は自然とアンテナに引っかかり、自分の食生活は良い方向に導かれるでしょう。
重症ニキビに悩んだ私が意識している健康法などもブログで言及している。同じ様にニキビに悩んでいる人には少なからず参考になる様な必見記事を選抜したから、もし良ければ参考にしてみてください。
・ニキビの為に食品アレルギー検査(IgA検査)をやった結果①