トレチノイン治療でルミキシルを使えない理由

ルミキシルはハイドロキノンよりも高い美白作用・低い刺激の上位互換ですが、トレチノイン治療で使う場合にはトレチノインの効果を抑える可能性があります。

ルミキシルのシミへのデータ2
出典:Lumixyl Clinical Publications

ルミキシルの存在を知っている人なら、トレチノイン治療でハイドロキノンの代わりにルミキシルを使おうと思うかもしれませんが、ルミキシルはトレチノインとの相性が悪いと言われています。

ただ、上手く使えばトレチノイン治療にルミキシルを組み込むこともできるという事に気付きました

以下、トレチノイン治療にルミキシルを組み込む手法と、ルミキシルが代用できないと言われる理由についてです。

ルミキシルとトレチノインが合わない理由

トレチノインはクリームの後に塗ると効果が落ちる

まず、トレチノイン治療に用いるトレチノインクリームの性質ですが、トレチノインクリームは、油分の多いクリームの後につけると皮膚への浸透率が低くなり、完全な効果を発揮できなくなるという性質があります。

基本的に、トレチノインクリームを塗る前につけるのは「ビタミンC誘導体化粧水」だからその点は問題ないですが、ビタミンC誘導体クリームなどを使った場合は、効き目が弱くなるという事です。

だから公式にはビタミンC誘導体化粧水を使う方がいいとされています。

ルミキシルは油分のある「クリームタイプ」

もう察しはついていると思いますが、ルミキシルは油分のあるクリームタイプの製品です。

ベトベトするという訳ではないですし、ぶっちゃけハイドロキノンよりちょっと滑らかな程度ですが。

だからこそトレチノイン治療の時にハイドロキノンの代わりに使うと、浸透率が低くなるようです。(ハイドロキノンでもあまり変わらない様な気もしますが)

また、ルミキシルもトレチノイン同様、油分の多いクリームの後につけると浸透率が低くなってしまう性質があると言われています。

だから、トレチノインの前にルミキシルを塗れば、ルミキシルの効果自体は問題なく発揮されるが、トレチノインの浸透力が低くなり、皮剥けが弱くなる可能性があります。
ルミキシルとトレチノインの浸透

ルミキシルを最初に塗ればトレチノインの効き目が弱くなり、トレチノインを最初に塗ればルミキシルの効き目が弱くなる・・・と、必ずどっちかの効果が弱くなるシーソーゲームになってしまう様です。

トレチノイン治療において、シミ抑制効果が弱まるのは痛い

私は、トレチノイン治療におけるルミキシル・ハイドロキノンの役割は、シミを消す事というよりトレチノインの炎症刺激によるシミを抑えることだと考えています。

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シミ治療の場合はシミを消すという役割も強いかもしれないが、結局はトレチノインがターンオーバーを加速させればシミは消える。しかし、炎症刺激のシミはハイドロキノンやルミキシルで抑えてくれないと逆にどんどん増えていくでしょう。

だから、ルミキシルを塗った後にトレチノインクリームを塗ることはあったとしても、トレチノインクリームを塗った後にルミキシルを塗るのはダメだと考えています。

トレチノインクリームを塗った後にルミキシルを塗れば、ルミキシルの効き目は弱くなり、炎症刺激によるシミができないようにするためのシミ抑制効果が弱まってしまう。シミ治療でもニキビ治療でも、そんなことをすれば本末転倒です。

トレチノイン治療に上手くルミキシルを組み込む方法

とはいっても、ルミキシルはハイドロキノンよりも効果が高く、刺激も弱い魅力的な製品です。

だから、何とかしてトレチノイン治療に組み込めれば、ハイドロキノンを使った時よりも美白になれるのではないか?

そんなワケで、トレチノイン治療にルミキシルを上手に組み込み、美白効果を最大化させる方法を考えてみました。

この方法は、なるべく赤みを最小限に抑えてゆっくりと安全に治療していきたいという人にオススメです。

トレチノインの強さ調整のために使う

トレチノインは劇薬なので、はじめて使う人は、例え一番低い濃度の0.025%でもバリバリ皮剥けし、炎症で顔が真っ赤になってしまう人もいると思います。

ここで先述したトレチノインの性質を思い出して下さい。

「トレチノインは油分のあるクリームの後に塗ると浸透力が弱まる」という性質があります。

なるべく赤みを抑えてトレチノイン治療をしたい人は、この性質を上手に活用し、ルミキシルを塗った後にトレチノインを塗ることで、トレチノインの効き目・炎症を緩和できます

この手法なら、ルミキシルを最初に塗れるからルミキシルの効き目は落ちず、美白作用はMAX。且つ、効きすぎるトレチノインの効き目を弱くでき、WIN-WINになる。

具体的な使い方

トレチノインの強さ調整のための具体的な使い方について解説する。以下のステップで製品を使っていく。

  1. 洗顔
  2. ビタミンC誘導体入り化粧水を塗る
  3. ルミキシルを塗る
  4. 乾くのを待つ(15分ほど)
  5. トレチノインを塗る
  6. 乾くのを待つ(15分ほど)
  7. 日焼け止めを塗る

従来のトレチノイン治療と違うのは、③でルミキシルを先に塗ってしまっていることだけ。

これにより、効きすぎてしまうトレチノインのパワーを緩和し、副作用である炎症をも緩和できる。

もし、高濃度のトレチノインでバンバン皮剥けさせたい!赤みは気にしない!という人は、この手法はオススメしない。この手法は、より安全・堅実なトレチノイン治療のためのものです。

クールダウン期間になら代用OK

また、トレチノインクリームを塗ることのないクールダウン期間になら、ルミキシルを思う存分使うことができるでしょう。

ターンオーバー期間はトレチノインを使っているから、トレチノインの効果を損ねないようにハイドロキノンを使う。そして、クールダウン期間はトレチノインを使う必要がないから、安心してハイドロキノンの代わりにルミキシルを使えばいい。

そうすれば、ルミキシルの高い美白作用・低刺激性が上手くハマって、クールダウン期間をより安全に、より効果的に行うことができるでしょう。

まとめ

従来のトレチノイン治療をするのなら、ルミキシルはハイドロキノンの代わりにはならない。しかし、低濃度長期などの様に、赤みを最小限に抑えるスタイルの場合は、ルミキシルでトレチノインの効き目・炎症を敢えて抑えつつ、美白作用も発揮させることができる。

ルミキシルをトレチノイン治療で使えないのは、クリームの後に塗ると浸透しにくくなるから最初に塗らないといけない、という性質を、ルミキシルとトレチノインの両方が持っているからです。

だから、トレチノインクリームを塗る必要のないクールダウン期間なら、ハイドロキノンの代わりにルミキシルを用いても問題ないだろう。それどころか、ハイドロキノンより美白作用は高いから、ルミキシルを用いた方がより効果的なクールダウンになるかもしれない。

あえてトレチノイン治療に組み込まなくても、ルミキシルブランドのセットがあるから、それを用いてシミ(色素沈着)治療をするのでもいいだろう。

ハイドロキノンの17倍の美白作用という素晴らしいポテンシャルを、どんな形であれ最大限引き出して利用したいところです。